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フランスは凱旋門がいっぱい(続き)

Arc de Triompheとアーチ

前回の凱旋門についてのブログでフランス語のArc de Triompheから「アーチ」について少し触れました。そこで今回は「アーチ」について深堀してみましょう。

アーチは古代エジプト、バビロニア、ギリシャ、アッシリアなどで古くから使われていました。ただ、その多くは地下の構造物でした。地上においてアーチを大きく発展させたのは古代ローマだったと言われています。

ヨーロッパにはアーチ状の建造物が多く見られます。とりわけ古代ローマの時代、ローマ人はアーチの建造に関する高度な技術を持っていました。そのためアーチの形状をした古代ローマの遺跡は多くあります。フランスにあるものとして有名なものはポン・デュ・ガールの水道橋があります。これは水源のユゼスから50キロ離れたニームまで湧水を運ぶために造られた水路の一部です。また、ニームやアルルにある円形競技場の外壁もアーチで覆われています。

アーチは左右からの圧力をアーチの中央部で支える構造で、半円形のものから先が尖った尖頭アーチなど様々なものがあり、のちの教会建築にも多く使われています。

アーチ構造はアーチの中央部で力を支えますが、その一方で、その支えられた力は両脇で支える支柱に逃す必要があります。そのため、両脇は堅固な石とか土で補強されています。当初地下の建造物であったのはこのことが理由です。しかし両脇を支える技術ができることによって地上でも造られることができるようになりました。円形競技場のアーチは、複数のアーチが互いに支え合う構造になっています。また、ポン・デュ・ガールの水道橋も両側は山の斜面です。

ローマのアーチは半円形で奇数個のアーチ用の石を組み合わせる必要があります。そしてそのアーチの頂点に要となる石が打ち込まれて安定したアーチになります。

古代ローマの時代には、組み上げられた石の接着にはセメントが用いられました。これはローマン・コンクリートと呼ばれるもので今日使われるコンクリートとは全く別の組成ということです。このローマン・コンクリートの出現によって、アーチ構造や、これを連続したヴォールト構造が可能となりました。ただ、ローマ帝国滅亡後の中世ヨーロッパでは使われていません。

フランスの教会建築ではこのローマン・コンクリートは使われていません。アーチは力学的な効果によってバランスが保たれています。ゴチック教会では半円アーチよりも力学的に強い尖頭アーチが多く用いられるようになります。また、ロマネスク時代には側廊屋根裏に隠されていたアーチを側廊屋根よりも高い位置に移して空中に飛び梁と呼ばれる、屋外に張り出す形で繋ぎ、中心部を両脇から支える構造になっていきます。この構造はノートルダム大聖堂などのゴチック様式の教会を側面から見ると確認することができました。

写真は凱旋門の上からラ・デファンス方面を撮ったものです。凱旋門とは違いますがグランダルシュLa Grande Arche(日本では新凱旋門とも呼ばれています)が見えます。これは何かの勝利を記念した建造物ではなく、門のような形をした1989年に落成した高層建築物です。フランス語の意味は「大きなアーチ」です。

 

MH

 

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