ギメ 東洋美術館

「パリに行く時の必需品、パリ・ミュージアム・パス」  入館可能な美術館やお城や宮殿の数は約60ヵ所。 このブログはパリ・ミュージアム・パスを使って入ることのできる施設のことなどについてのお話です。

パリはヨーロッパにおける東洋学の中心地で、さまざまな資料をみることができます。ギメ東洋美術館もその一つです。

美術館の名前になっているギメ(1836ー1918)は、リヨン生まれの実業家でした。最初はエジプトと古代ギリシャや西アジアの国々に関心を抱きます。そして1876年、フィラデルフィアで開催された世界万国博覧会に出た後、世界の宗教事情を調査するために太平洋を横断して日本にやってきます。その当時の日本は廃仏毀釈の真っ最中、多くの仏像をフランスに持ち帰りました。その後中国、インドを経てフランスに戻りました。この旅の中で収集したコレクションとエジプトや西アジアで収集したコレクションを展示するため、1879年にリヨンで美術館を開設しました。

1889年にパリにコレクションの多くを移します。そしてこの美術館は次第にアジアのコレクションが中心になっていきます。

1945年に、ギメ美術館所蔵のエジプト関連の資料と引き換えに、ルーヴル美術館の所蔵する東洋部のコレクションがギメ美術館に移されました。それ以来ルーヴル美術館の東洋部門の役割を果たしており、所蔵コレクション数は4万点以上、ヨーロッパ最大の東洋芸術美術館です。

アフガニスタン・パキスタン、ヒマラヤ、東南アジア、中央アジア、中国、朝鮮、日本のコレクションが展示されています。

日本のコレクションでは多くの仏像を見ることができます。中央アジアや中国の仏像と比較してみることも簡単にできます。世界と日本のつながりを知るためにもとても興味深いものです。

少し離れたところにある別館Hôtel d’Heidelbachには日本庭園があり、そこにはどの流派でも対応できるお茶室もあります。

ところで、フランスでは2008年にフランス語訳の『源氏物語』の豪華本が出版されました。翻訳そのものはルネ・シフェール氏によるものが1988年に出版されていましたが、『源氏物語』が世に出てから2000年を記念して出版されたこの豪華本には、同氏の翻訳とは別に、明治の時代に世界各地に散逸してしまった源氏物語に関連する絵がたくさん収録されているという点でも興味深いものです。日本国内では名古屋の徳川美術館や東京の五島美術館が源氏物語絵巻の一部を所蔵し、時々公開もされていますが、源氏物語に関連する絵がこれほど多く収録されているものは日本国内でもあまりありません。

日本の古い文化を知るために、日本を離れた所から見てみると、また違った面が見えてきます。

MH

 

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